10月26日に市立川西病院おいて開催された川西市在宅緩和ケア研修会に参加してきました。

在宅に関わる多職種の方が集い、参加者は約100名で非常に盛会でした。

内容は在宅で看取りを行った癌ターミナル症例の事例検討でした。

病院側から主治医、看護師、地域医療連携室担当、在宅からは訪問診療医、訪問看護師、ケアマネジャーが順次経過報告し、

最後にご遺族の方から在宅でのお話を聞かせていただきました(私はこの方の訪問診療医として出席させていただきました)。

ご遺族の方のお話から、ご家族がどのような思いで最期まで患者様を介護されたか、現在どのような思いで日々を過ごされているかを拝聴させていただき、

訪問診療医として患者様・ご家族様とどのように対峙していけばいいのか、改めて考えさせていただくとともに

本当にいろいろな意味で勉強させていただきました。

ご遺族の言葉を肝に銘じ、今後、今より少しでもよい在宅医療を目指し、今まで以上にご家族のお気持ちに寄り添いながら最善を尽くしていきたいと決意を新たにしました。

また『これからの緩和ケアに関する問題点』と題して、以下のような提言をさせていただきました。

1. 難治性の疼痛や認知症・精神症状の対策⇒在宅医の緩和ケアに関する知識・技術の向上

我々在宅医は、オピオイドをはじめとする緩和ケアのための薬剤に精通することはもちろんですが、鎮痛のための手技に関してもブラッシュアップする必要があると考えています。また緩和ケアを行う患者様が認知症・精神症状を合併していることも多く、在宅医は認知症や精神疾患、そしてその治療にも精通する必要があります。特に最近は患者様・ご家族様との関わりあい方・コミュニケーションの取り方の難しさを痛感しています。

在宅スタッフが考えるいい医療・いい介護が、必ずしも患者様やご家族の満足度を上げることに繋がらないとことを在宅医は肝に銘じなければいけないと痛感しております。

2. 在宅での介護困難例(老老介護や認認介護・独居)⇒介護サービス・ネットワークの充実・向上/病診連携の充実・向上

一般的には患者様病状の進行とともにご家族の介護負担が重くなり、在宅ケアが維持できなくなることも少なくありません。

介護サービス・ネットワークの充実・向上が必要であると同時に、在宅介護の継続が困難となった時の受け皿として病診連携が一層重要性を増していると感じています。

3. 入院を拒む患者様⇒制限・堅苦しい病院から、より自由でフレンドリーな病院環境づくり

在宅緩和ケアの対象となる患者様は、必要性があっても入院したくない方が多く、制限・堅苦しい病院から、より自由でフレンドリーな病院環境づくりが必要ではないかと感じています。

4. 非癌末期の方にも開かれた緩和ケア病棟⇒よりオープンな緩和ケア病棟への改革/新しい形態のホスピス構築

行政改革も必要でしょうが、よりオープンな緩和ケア病棟への改善や、民間を含めた新しい形態のホスピスの構築を模索する必要

があると考えています。

当院はこれからも地域医療の為に全力を尽くす決意です。

さくらホームケアクリニック院長 久保雅弘

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